gochicのブログ

高円寺でユーロヴィンテージ・ミリタリーを扱っているお店

モンサンミッシェルのブラックモールスキンジャケット 年代判別のイロハ

いつも当店をご利用いただき誠にありがとうございます。

 

 

 

スタッフの大本です。

 

 

 

先日お買い物に来ていただいたお客様と話をしていて、お金がなくても服を買ってしまうという話でとても共感していました。

 

 

 

特に古着・ヴィンテージ好きはその場を逃すと買えないかもしれないと思うと買いたくなるんですよね...

 

 

 

皆様も同じような経験はありませんか...?

 

 

 

話が逸れましたが、今回は当店にあるモールスキンのジャケットについて迫っていこうと思います。

 

 

 

1940年代 モンサンミッシェル製のジャケット

1940年代 モンサンミッシェル製のジャケット

 

 

 

1940年代まで使用されていた刺繍タグ

1940年代まで使用されていた刺繍タグ

 

 

 

もうすでに画像で触れてはいますが、モンサンミッシェルのタグは40年代ごろまでは刺繍のタグが使われており、その後はプリントタグに移行していきます。

 

 

 

そのほかの年代を判別する要因は、ポケットやステッチ(縫い目)の違いになります。

 

 

 

Vポケットと肩のステッチ

Vポケットと肩のステッチ

 

 

 

まずポケットは、年代が古いものはこのように小ぶりでVポケとも言われるV字型をしていることが多く、さらに年代が古いものはポケットの下が角ばってなく、丸くラウンドしていることが特徴です。

 

 

そして、50年代までいくとカンヌキと言われる補強のための縫い方が横になるので、今回の個体はそれよりも古い40年代前後というのがわかります。

 

 

 

肩のステッチやアームホール、後ろ身頃は30年代ごろまではシングルステッチという縫い方なのですが、40年代頃から強度を上げるためにダブルステッチに変わります。

 

 

 

このようなことから当店にある今回紹介させていただいたジャケットは40年代ごろと推測できます。

 

 

 

モールスキンという生地の特性上、着込んでいくと表面が毛羽立って、優しくも雰囲気のある表情となっていきます。

 

 

 

モールスキン特有のダメージやリペア

モールスキン特有のダメージやリペア

 

 

 

袖の生地の切り替えリペア

袖の生地の切り替えリペア

 

 

 

ダメージや丁寧なリペアが芸術的な部分もあれば、袖の切り替えでは左袖は同じモールスキンの生地を使っているのに、右袖はコットンツイルが使われていたりと、着ていた方の状況、個性が出るのはワークウェアならではの楽しみ方かと思います。

 

 

 

皆様も自分だけの1着を探してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

これからもご来店お待ちしております。